そんな話を店舗経営の方から聞いて、大きく同感しました。個人事業から数名程度でやっている会社まで同じだと思います。

例えば月収30万円の社員1人雇うためには、採用コストが100万円程度、また会社として年間450~500万円くらいの費用が必要です。いい車が1台買えるくらいの金額です。

しかし車と違うのは、この費用が1回きりではなく毎年必ず発生することですね。日本は労働者保護の法律が厳しく、何かよほど大きなことがないかぎり解雇することはできないため、会社にとっては中断することなく必ず毎年この金額を払う必要があるわけです。

車を毎年必ず買うこと、そして中断することができないということは、利益1千万円程度の個人事業や零細企業にとってかなりキツイでしょう。それを決定するには、すごい勇気がいることです。

何も知らない人は簡単に「人手不足だろう。1人雇えよ。」と言いますが、零細企業経営者としては簡単に決めることはできません。かなり思い切った決断が必要なのです。

実際、多くの零細企業が採用方針を誤り大失敗しています。たとえ商売が順調であっても常に慎重に検討を重ねて決めることが大切です。