旅行サイトなどで行先を都道府県名で指定することが時々あります。これって、作る方は47都道府県を列記しておくだけなので簡単ですが、使う方としては不便極まりないと思います。
例えば、東京から近場に温泉旅行に行こうとすると、多くの人は代表的な温泉地である熱海や箱根を探すででしょう。その時、熱海も箱根も東京から同じ方向で同じ距離感にもかかわらず、熱海なら静岡県、箱根なら神奈川県を選択肢しなくてはなりません。両方同時に選べないので片方ずつです。いや、それ以前に熱海が静岡県で箱根が神奈川県であることを知っていなくはなりません。そうでないと探せないのです。
同じことは都心のレストラン探しでもあります。
まず、自分が行きたいレストランがどの行政区分にあるか知らないと選べません。そして地図上にピンが出てくるのですが….。
ピンをクリックしないと店名が出てこないので、自分が行くレストランの場所を正確に把握しているか、あるいは片っ端からピンをクリックしていかないと、見つけることができないのです。先ほどの熱海/箱根の例と同様、例えば恵比寿駅なら駅自体は渋谷区ですが、その近くにある店は目黒区に入っているものもあります。この検索サイトの場合は2つ以上の区を同時に選ぶこともできますが、1つのみなら悲惨ですね。それでも地図上にしか出てこないので、場所を知らない人は探せません。
これが、まず旅行なら「関東近辺の温泉地」というカテゴリの下に「熱海」「箱根」を入れれば多くの人にとって(少なくとも行政区分で選ぶよりは…)探しやすいはずです。レストラン検索なら、一般的なのは「ジャンル」+「駅名」、または「地名」ですね。東京や都市に住んでいる人は駅名がいいはずですし、鉄道が少ない地域の人なら地域名がでしょう。もちろんどちらにも対応しておくのがベストです。
制作業者が作る側の都合だけで作ってしまうと、非常に使いにくいサービスになってしまうものです。