業界で昨年から話題になっています。大手ネット会社であるGMOが、そのドメイン管理サービス「お名前ドットコム」の利用料引き上げを発表しました。その名目が、あえて「値上げ」ではなく、「サービス維持調整費」の徴収だというのです。

どちらにしても利用者としては値上げなのですが、あえてサービス維持調整費という名目にしたので話題になったのでしょう。「コストを自社で吸収できず利用者に転換せざるを得ない。心苦しいけど値上げします。」という苦労が伝わってきます。

弊社にも下のようなメールが届きました。

サービス維持調整費の説明には、「昨今の急激な国内電気料金高騰、為替円安進行、世界的な半導体不足など」に対応するためという説明があります。その通りなのだと思います。なので、市場価格に合わせて定期的に見直すそうです。

一方、航空業界では2001年の同時多発テロ事件後に「サーチャージ」というのが導入されました。急騰した保険料と燃料費用を利用者に転換するものですね。これも上記と同じく、「自社利益のためじゃないんだ。コストが上がったから仕方ないんだ。」感がにじみ出ています。同じく、コストを自社で吸収せずに利用者に転換する方法ですが、利用者にとっては料金値上げと何ら変わりはありません。

航空業界ではサーチャージが一気に広がり、大手航空会社が一斉に導入し、今や常識と化しました。今回のサービス維持調整費が常識になる日が来るのでしょうか?