この4月から日本の航空会社でも需要に合わせて価格が大きく上下する「ダイナミックプライシング」が開始されます。

JALのホームページより

上の写真では「往復セイバー」という料金で16:30発の便と17:30発の便で価格が二倍も違うのがわかります。恐らく16:30と17:30では需要が大きく異なるのでしょう。この日は多くのサラリーマンにとって休前日なので、会社を少し早く出てきてギリギリ乗れるのが17:30だと考えると、この便以降に大きな需要があるわけです。この便は他にも格安の料金設定が色々とあるものの、安い料金の分は早く満席になってしまうようです。一方16:30の方はすべての価格でまだ空席があります。観光地のホテルで言うと、金曜日宿泊と土曜日宿泊の違いなのだと思います。

海外系の大きなホテルチェーンや日本の一部のホテルチェーンでは同じようなダイナミックプライシングが何年も前から採用されていました。それ以前の日本でも休日前は高かったのですが、プラス数千円という程度でした。それがダイナミックプライシングでは2倍、3倍に跳ね上がります。米国の大手チェーンではさらにそれを上回ることもあります。

需要と供給で値段が決まるという経済の大原則の通りであり、ダイナミックプライシングの考えは合っているとは思います。またこれにより、ホテルなどでは集客に苦労している平日の空室を少しでも減らす効果はあるでしょう。飛行機でも同じです。

一方、これまで固定価格に慣れていた日本の消費者にとっては大きな変化です。どのくらいこれが世の中で受け入れられ普及するか注目したいところです。