これは日本企業だけでなく、欧米企業でもよくあることです。

何かのプロジェクト、特に新プロジェクトを企画する際には、なるべく多くの人の意見を聞いて、より完成度が高いものにしようとします。これは当然のことです。

大企業であれば各部署から色々な専門家を一堂に集めることができるので、広報だけでなく営業部門や技術部門、経営陣まで多くの人を呼んで幅広く議論し、お互いに足りないところをカバーし合います。これにより、「三人寄れば文殊の知恵」の通り、担当者だけでは思いつかなかったことも沢山でてきます。これができるのは、素晴らしいことだと思います。

ところがですね…。

それによりプロジェクト企画に磨きがかかる一方で、方向性を失うことが多々あります。

違う人がいれば、違う意見が出るのが当然です。しかも専門分野が異なる人であれば、想定外だった、まったく別の角度から意見を言ってくることがあるでしょう。

「ここはリスクが高い。」「これは違法になる可能性がある。」「こうすればさらに良くなる。」「こんな機能も付けた方がいい。」「こんな情報もあった方がいい。」…など、もちろん意見の中には初期段階で見落としていたこともありますし、大いに取り入れるべき点もあるでしょう。また、違法になる可能性が高いことであれば、すぐに修正すべきです。

他方、単に「あった方がいい。」「これも付けてはどうだろうか?」という意見を聞いていると、エンドレスになってしまいます。中にはプロジェクト本来の目的に関係ないことまで出てきます。それでは、プロジェクトが一向に前に進みません。

実際、私が携わったプロジェクトでも、そんな例が多々ありました。

まさに私がよく使うことわざ「船頭多くして船山に上る」の通りです。

多くの意見を聞くのは良いことですが、多すぎるとマイナス面が強く出てきてしまいます。

適度なところで区切りをつけることが必須です。