音楽家である友人とコーヒーを飲みながら聞いた言葉です。私はこの表現を初めて知りました。

スピーディで安価に食べられる手軽な食事を「ファストフード」と呼ぶのはご存知の通りです。もともとは、深く考えずに手軽に済ませる安易な食事という皮肉なニュアンスも含まれていたようですが、今では一般的に使われる言葉になりました。

そして最近よく聞くのが、ユニクロなどに代表される「ファストファッション」です。低価格で、あまり深く考えずに手軽に使えるという意味ですね。しかし、その一方で、やはり皮肉も込められているように感じます。

そして音楽も同様です。すぐに耳になじむ曲、ノリやすい曲、誰でも入りやすい曲、つまり「ファストミュージック」が主流になってきているそうです。悪く言えば、内容が薄く軽い曲とも言えるでしょう。歌謡曲やロックだけでなく、クラッシックも同様だそうです。

音楽を再生する手段も同様です。スマホなどでネットから簡単にダウンロードして聴けるのは素晴らしいことですが、音質はCDやレコードには遠く及びません。もちろん、生演奏とはまったく別物です。そうした音ばかりを聴いて、そのレベルに慣れてしまうと、本物の良さがわからなくなってしまう可能性があります。

インスタントラーメンと同じです。それに慣れてしまうと、会席料理のような本来の味わいがわからなくなってしまいます。

ファストフード、ファストファッション、そしてファストミュージックは便利であり、うまく活用すべきものです。しかし、たまには意識して本物に触れ、本物の価値を感じることも大切なのではないでしょうか。