日本語の「体験」と「経験」は、言葉としてどう違うのだろうと、ふと気になって調べてみました。デジタル大辞泉によると、両者は同じ意味で使われることも多いものの、微妙な違いがあるそうです。

以下、デジタル大辞泉より===========

◇「経験」の方が使われる範囲が広く、「経験を生かす」「人生経験」などと用いる。◇「体験」は、その人の行為や実地での見聞に限定して、「恐ろしい体験」「体験入学」「戦争体験」のように、それだけ印象の強い事柄について用いることが多い。

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なるほど、なんとなく私が感じていたイメージとも一致していました。

そして、英語の “experience” については、以前このブログにも書いた通り*、日本語の「経験」や「体験」よりさらに広く深い意味があります。単に「実際に何かをした」というだけでなく、その中で得た喜びや感動、学び、成長などまで含んでいるのです。

つまり、わたし的にはこんな感じです

経験 < 体験 < Experience

そのため、最近デジタル業界で使われるDXやUXも、日本語ではそれぞれ「デジタル体験」「ユーザー体験」と訳されますが、英語の “experience” が持つニュアンスには、もっと深い意味合いが含まれているわけです。

さて。

先日聞いた話では、白馬岩岳マウンテンリゾートで夏のアトラクションとして巨大なブランコを設置したところ、大ヒットしたという話です。そのブランコは、山頂の崖に面した場所に設置されており、乗るとまるで大自然の中へ飛び込んでいくような感覚を味わえるとのことでした。

このブランコに500円という料金を設定する際、社内では賛否両論あったそうですが、「単なるブランコではなく、日本有数の“体験”を売る」という考え方で実施した結果、大成功したのだそうです。

発案者は米国有名大学院でMBAを取ってこられた方で、恐らく日本語の経験ではなく体験でもなく、英語のExperienceをイメージされていたのかも知れません。

単なる「モノ」や「サービス」を売るのではなく、「体験」を提供し、それに見合う料金をお客様からいただくことでしょう。

この発想は、これからの時代、ますます重要になっていくのではないかと思います。

 

*参考記事:2023年9月28日「UX=ユーザー体験」に異議あり