当社でも最近までそうだったのですが、少しでも広い客層を取り込みたいと考え、「個人事業主から上場企業まで」と書いている広告を時々見かけます。
ところが、これは場合によっては逆効果になることがあります。
個人事業主から見ると、大企業を数多く相手にしている業者はハードルが高く感じられるでしょう。一方で、プライドの高い大企業からすると、個人事業主を主な顧客としているようなB2B業者とは取引したくないと思うかもしれません。
英会話教室も同じです。
「初心者から上級者まで」と書かれている教室はよくありますが、これでは初心者も上級者も十分に取り込めないことがあるものです。反対に、「初心者専門」や「上級者専門」と打ち出した方が、それぞれの対象者は安心して通いやすくなるはずです。例えば、「TOEIC600点以上」と書けば、入口は広くなりますが、900点レベルの上級者は「自分向けではない」と感じてしまうかもしれません。
多様化の時代です。万人向けのサービスは、かえって敬遠されることがあります。
もちろん、ファミリーレストランやテーマパーク、衣料品店のように、本当に幅広い層を対象とするビジネスは別です。例えば、デニーズ、ディズニーランド、ユニクロ のような業態は本当に子供からシニアまでが対象ですし、マーケティングも対象を広く取ることに意味があります。小学校~大学までの一貫教育もしかりです。しかし、その他多くのサービス業では、ターゲットを明確に絞った方が結果として集客できることが少なくありません。
誰にでも売りたいために間口を広くとる戦略は、一見すると正しそうに見えます。しかし実際には、誰のためのサービスなのかを明確にした方がお客様には伝わりやすいことが多いものです。
ターゲット範囲をあえて狭める戦略で成約率を高くし、その結果として成約数を増やす戦略も大いに検討すべきだと思います。
