Smart Analytics Global(SAG)のデータによると、世界の人型ロボット市場は2026年1月〜6月の半年間で1万9,100台が出荷され、前年同期比で3倍以上に急成長したそうです。イーロン・マスク氏は、将来的に人型ロボットが10億台規模になる可能性について語っています。

現在の数字から考えれば途方もない話に聞こえます。しかし、技術の進歩が乗数的に加速していくことを考えると、まったく非現実的とも言い切れないような気がします。スマホだって、わずかな期間で世界中に普及しました。

そして、さらに驚くのが中国です。

この1万9,100台のうち、なんと97%を中国メーカーが占めているそうです。2位の米国を含むその他の国々で、残りわずか3%を分け合っていることになります。この数字だけを見れば、現時点の出荷台数では、ほぼ中国の独占状態と言っても過言ではありません。かつて家電や工業製品で世界をリードした日本の存在感がほとんど見えないのは、残念なところです。

しかし、この凄まじい数のロボットが、世界中の災害現場での救助活動や介護現場などで使われるようになったら、どんなに素晴らしいでしょう。人間には危険で立ち入れなかった場所でも、ロボットなら活動できる可能性があります。疲労する人間とは違い、交代しながら24時間活動させることもできるでしょう。それによって、多くの人の命が救われるかもしれません。

もちろん工場や建築現場などで活用されれば、人手不足の解消だけでなく、生産力を一気に高める可能性もあります。ロボットに任せられる仕事はロボットに任せ、その分、人間はもっと別のことに時間を使う世の中が実現すれば、それも素晴らしいことだと思います。

その一方で……心配なのが、戦争での利用です。

最近のロボット運動会などの映像を見ていると、何十台ものロボットが一緒にダンスを踊ったり、走ったり、格闘技のような動きをしたりと、本当に人間のようにさまざまな運動を行っています。今は楽しい映像として見ることができます。しかし、同じ技術を持ったロボットが何百台、何千台という単位で軍事利用されたらどうなるのでしょう。

想像するだけで恐ろしくなってきます。

人型ロボットは、人間を危険な仕事や重労働から解放し、多くの命を救ってくれる可能性を持っている一方で、使い方を間違えれば、まったく逆の存在にもなり得ます。

AIの安全な利用が世界中で議論されているのと同様に、これからはロボットをどう平和的に利用していくのかについても、大いに議論されることを期待します。