先日、「第三の波」で日本が効率化されなかったことを書きました。第一の波である農業革命では当初は労働集約型だったものが最終的に大きな効率化がすすめられ、超労働集約型だったのが大きく改善されました。また第二の波である工業革命でも同じです。

ところが第三の波であるIT革命において、世界に先駆けて日本はパソコンが普及し、ネットが普及し、今や1人1台、いやスマホも入れると1人2-3台の時代になっています。それにもかかわらず、労働生産性は世界最下位のままです。実感としても、ITを使って仕事が効率化されたとは思いにくいのではないでしょうか。

例えば役所で何かの手続きをするのに、ネットで資料を探してパソコンで開き…まではいいものの、そこから印刷して紙の書類を作り、ハンコを押して、謄本を添えて郵送するという作業がいまだに続いています。昭和時代と違うのは書類を取りに行くか(ITを使って)ダウンロードして印刷するかだけの違いです。社内手続きにしかり、何かの申込みにしかり。こんな例は無数にあるでしょう。ITを使ったものの、結局は効率化されていない、良い例だと思います。

長時間労働を美徳とする日本文化、年長者が決めたことを覆しにくい文化、新しいものを嫌う文化なども足を引っ張っているのでしょう。

しかし長時間労働は今や政府主導で変わろうとしているのだし、団塊の世代からの交代も進んでいるのだし、スマホの普及速度からもわかるように新しいものに対しては今の時代の人は抵抗がなくなってきています。

今は本当の意味で大きく変えるチャンスなのかも知れません。