今年の米国独立記念日花火大会に関する残念なニュースを聞きながら、ふと、何度か行ったことがあるニューヨークの有名な独立記念日花火のことを思い出しました。

米国では日本ほど花火大会が盛んではなく、年間でもせいぜい独立記念日と年末年始くらいに開催されるのみです。また、その規模も日本の長岡や隅田川などの有名花火大会と比べると、半分、いや10分の1程度、またはそれ以下のレベルです。なので、日本から期待して行くと大きく外れます。行くのであれば、花火がメインである日本の花火大会と同じものを期待するのではなく、米国のお祭りの1つを楽しむと思って行くのがベストです。

さて。

私が初めてニューヨーク・ハドソン川沿いの会場で花火大会を見たとき、花火以外に感動したことがありました。

それは、その運営です。

川沿いの会場で前方は日本の花火大会と同様にシートや椅子を持ち込んだ人がぎっしりと詰まっています。しかしその後方に車一台通れるくらいスペースが立入禁止ロープにより確保されており、そこに10メートル間隔位で警察官が横1列に並んでいるのです。

つまり背後に警察官が並んでいるため、とても効果的な犯罪防止になるというわけです。そこで物を盗んだり喧嘩をしたりする人はまずいないでしょう。

そして一車線分の空きスペースをキッチリと確保しているため、万が一の際、救急車やパトカーなどが人混みに邪魔されることなく急行することができるわけです。

防犯と人命救助を最優先に考えているのです。
これは素晴らしい仕組みだと思いました。

日本の花火大会や大きなイベントでこうしたシステムを目にした事は、少なくとも私はありません。合理的かつ効率的に物事を行う米国の文化なのでしょう。

こういうことに関し、日本も大きく見習うものがあると痛感しました。

(写真は2024年にニューヨークで撮った独立記念日の花火大会です。)