このブログに何度か書いている通り、需要と供給に応じて価格が大きく変動するダイナミックプライシングに私は賛成ですし、航空会社が最近これを取り入れたのは当然の成り行きだと思います。ネット技術、コンピューター技術が大進歩した今の時代ならではです。

しかしですね…。今日発見したのは、そのダイナミックプライシングによる価格の「ゆがみ」です。下のスクリーンショットを見てください。(JALホームページより)

「ClassJ」というのは、これまでなら普通席に一律プラス1,000円で乗れたビジネスマンに大人気の少しだけ良い席です。これがダイナミックプライシングによって価格が大きく変動するようになり、その結果、便によっては同じ料金設定なのに普通席の方が高く、クラスJの方が安くなるという逆転現象が起こっているのです。あくまで私の推測ですが、これらの便では何らかの理由で普通席の方が需要が高いのでしょう。それに伴い、上位の席より値段が高くなってしまったというわけです。

さらに!
上の例で17:30発の便で左端にある「往復セイバー」という料金設定でクラスJの需要が非常に高かったのか、価格が32,000円にまで高騰しています。なんと、この値段は同じ便、同じ料金設定のファーストクラスより高いのです!

従来ならファーストクラスはクラスJプラス7千円の設定でした。シートは格段に豪華な上に食事や飲み物がついているかなり贅沢な席です。それがクラスJより大幅に安いなんてありえません。

需要と供給で価格が決まるという面では合っているのだと思いますが、実感としてはかなり違和感がありますね。ホテルでフツーの部屋よりスイートルームの方が安くなっているような感じです。

ダイナミックプライシングの難しいところだと思います。