ハイコンテクストコミニケーション(High Context Communication)というのは、言葉だけでなくその背景や文脈などにより情報を伝えるということです。意味としては、「あうんの呼吸」「以心伝心」と似ています。日本や日本語の特徴の一つと言われています。

ビジネスの現場では、例えば「先週の件、やっておいて。」「さっきの話、レポートにまとめて。」というような指示があります。普段一緒に仕事をしている人ならこれで話が通じるでしょう。さらに、普段一緒に仕事をしているというだけでなく、似たような日常生活、文化背景や教育背景があるとさらに伝わりやすくなります。村社会である日本の特徴ともいえます。

一方、多民族国家である米国などでは、なかなか同じようにはいきません。先ほどと同じ指示を出すと、「先週のいつですか? どうやってやりますか?いつまでにやればいいですか? 」とか、「レポートは何枚書きますか?表紙はつけますか?いつまでにやりますか? 」と聞かれてしまいます。

海外とビジネスをするとき、非常に重要です。

さらに海外ビジネスだけではなく、ChatGPTなどの生成系AIへの問いかけでも同じです。単に「XXに関する説明をして」だけでは不十分なのです。「xxに関する説明を小学生向けに400文字以内で説明して」というような、具体的な指示が重要なのです。

これからの時代、ハイコンテクストコミニケーションに頼り過ぎず、指示内容、質問内容を具体的に表現できる能力が必須になってきます。