銀行に勤めていた頃、そんなことを習いました。

まず長期休暇です。全員が年に一回、主に夏季期間に一週間の休みを取ることが義務付けられていたのは(もちろん)体を休めるためなのですが、それ以外に、普段の仕事をその期間に別の人がやることにより、不正を発見するという意味があるそうです。確かに担当者が一名でやっている仕事は不正を働きやすくなってしまいます。不正まで行かないにしても、いい加減になっている可能性もありますし、単に何かに気づかず間違ったままでいるということもあります。担当が一週間変わればそれらが明らかになるし、新たな問題点や新たな改善点が発見されることもあるわけです。

同じことは転勤にも言えます。銀行は2-3年ごとに転勤になってしまう理由の大きな1つは不正防止だと聞きました。特に営業などではお客様と癒着する可能性だってあるわけです。それを防止するためにも短いサイクルでの転勤は有効なのでしょう。

銀行に限らず、多くの業種、多くの会社で同じだと思います。

私の今の会社でも、最近色々な仕事を任せていた担当者が辞めてしまったために、任せていた仕事の大半を私が引き受ける羽目になってしまいました。自分でやってみると担当者が頑張ってやってくれていたことをつくづくと実感する一方で、担当者が見落としていたこと、改善すべきだったことも色々と目についてしまいます。特に零細企業の場合は多くのことがマニュアル化されておらずに担当者任せになっているため、気づかぬところでミスや見落としが発生している可能性もあるのです。

望む望まないにかかわらず、一定期間で担当を変えることは必須なのかも知れません。