Industry hopping。最近、英語圏でそんな新しい言葉が使われているようです。

短期間で頻繁に転職することをjob hopping(ジョブホッピング)といい、これは以前から使われていました。1年以下という短期間で転職を繰り返しているということは、米国なら能力が低いためにどの職場に行っても即クビになっている可能性が高いわけです。一方、簡単にクビにできない日本でジョブホッピングをしている人は、根性がなく飽きっぽいという可能性があります。いずれにせよ、採用する側としては欲しくない人材の例として、悪い意味で使われることが多いものです。

ただしjob hoppingの場合は大抵は同じ業種内での転職です。最近登場したindustry hopping(インダストリーホッピング)というのは、業種をまたいで転職することをいいます。さらに業種だけでなく職種もまたぐこともあるようです。例えば製造業で経理をやっていた人が、ホテルのフロントをやるとか、飲食店の料理人になるとか、そんなことです。最近増えているそうですね。

ネット時代になったのが理由の一つです。これまでと違い、自分が知らない業種、知らない職業の情報も詳しい内容まで簡単に入手できるからです。必要なスキル、働く人の経験談、成功例や失敗例などもすぐにわかります。

一方、採用する側としてもネットのおかげで候補者のことを深く調べることが簡単にできます。これまでのような肩書の一覧である形式的な履歴書とは違い、色々な情報を駆使して判断することが可能です。

これまで考えられなかったダイナミックな転職が日本でもこれから増えてくるのかも知れません。