帝国データバンクによると、今回の定額減税で約7割もの企業が事務負担増だったと回答したそうです。

2024年6月14日帝国データバンク定額減税に関する企業の影響アンケート
https://www.tdb-college.com/column/?id=1718332442-806375

大半の企業が負担増だったと答えているのは予想通り、いや、10割ではなく、逆に3割もの企業が負担増でなかったという方が驚きです。もしかしたら事務方や経理担当者の負担がアンケートに回答した経営者にまで届いていなかったのかも知れませんね。あるいは経理事務を100%外注している企業なのかも知れません。

日本の実質賃金が25カ月連続でマイナスになっている中の減税なので、一定の個人消費押上げ効果は期待されているものの、貯蓄志向が世界トップレベルに高い日本の家計でわずか数万円所得が増えたからといってそれがすべて消費に回るとも考えられません。結局、この効果はとても限定的なものに留まるのではないかと予想します。

それどころか、この調査結果によると事前調査や社員への説明など大きな事務負担が発生した企業や、計算ソフトの更新に費用が発生した企業も多くあります。経済効果の計算には取り入れられませんが、そのコストもバカにならないハズです。

本格的に消費を回復させるためには、やはり小手先ではない抜本的な改革が望まれます。