帝国データバンクは11日、独自指標である「カレーライス物価指数」が前年比8.3%上昇したと発表しました。

「カレーライス物価指数」調査(2024年5月)
https://www.tdb-college.com/column/?id=1720676163-691271

国が発表している消費者物価指数が幅広い商品やサービスを網羅しているのに対し、こちらは庶民的な家庭料理の代表格であるカレーライスの材料と光熱費だけを対象にしているため、私たちの日常的な出費に近い数字だと言えます。

消費者物価指数が前年比2.8%なので大きな開きがありますが、「最近色々なものが高くなった~!」「家計が苦しくなった!」とかいう場合、私たちの実感としてカレーライス物価指数の方がより合っていると思います。この1年間での物価上昇は、この指数をみる限りやはり生活を直撃するダメージがあることがわかります。

現在の日本の場合、物価が上がったのはコストプッシュ型のインフレ、つまり円安や海外物価高の影響で主に輸入原材料のコストが上がっているからであり、決して景気が良くなっているからではありません。なので大臣が「給料を上げてくれ」と言ったところで、企業としては余力が弱いわけです。

やはり色々な意味での生産性の改善による景気改善が急務だと思います。