別に日本だから、欧米だからというわけではないと思います。日本でも人や会社によっては、常に数字で語ることも多々あります。しかし私の経験的には、やはり欧米企業の方が数字を使って話を進める人が多いような気がします。
例えば私の仕事で、「先月はこのページへのアクセスが沢山ありました。」と言うと、ほぼ間違いなく、「何件だった?前月対比何パーセント伸びた?」と聞かれます。そこで具体的な数字を示し、「したがってここを1ページ追加すれば更に売上が伸びる可能性が高いです。」と言うと、「1ページ追加の金額は?」「それにより何カ月で何パーセント伸びる?」と言うように更に突っ込まれて数字を聞かれます。そして、「今すぐわからないから見積もりを用意する。」と言うと…「何日までに用意できる?」と聞かれます。
欧米企業に限らず、日本の会社内でも上司が数字に厳しい人であればこんな感じでしょう。でもここまで徹底して次々に具体的な数字を要求されることは少ないはずです。また社外の人に対してこれだけの数字を要求することも稀です。
最初の提案でも同じです。「効果的なホームページで売り上げアップ」などと言ってもダメです。「どのくらい効果的か?」「アクセス数の目標値は?」「費用は?」と即座に聞かれてしまいます。そこまでいかないにせよ、最終的には目標値(KPI)を数字で示すことは、ほぼ毎回必須です。
「たくさん」「短期間で」「安く」というようなやり取りに慣れていると数字を細かく要求されるやり取りは冷たく、厳しく感じるかも知れません。その一方で、結局はその方が効率的で無駄なやり取り、無駄な時間を削減できることも確かです。
日本における生産性向上のヒントは、こんなところにもありそうです。