ある大繁盛していた個人経営の飲食店でアルバイトを3人募集したところ、アジアの某国出身という仲良し二人組からの応募があり、即採用したそうです。求人難の中、二人まとめて採用できたのだから、大喜びだったのでしょう。

ところがですね…。

最初は良かったものの、仕事に慣れてくると、頻繁に二人でおしゃべりをするようになりました。そのおしゃべりの内容は日本語ではないので、店長さんにはわかりません。そして更に月日が経過すると、仕事にも不満が出てきて、二人で何やら良からぬ話をするようになってきました。

おしゃべりだけなら、まだよかったですが…。どうやら、その時に既に悪だくみをしていたようなのです。

数か月後には預金の残高が大きく合わなくなり、突き詰めたところ翌日から二人とも来なくなりました。電話も出ません。そして、更に大きなお金が不足していることが発見されました。「やられた!」と思った店長はすぐに警察に通報したものの、二人の消息はつかめず、失われたお金も戻らないままになってしまいました。

二人組は働き出してからの出来心だったかも知れませんし、実はアルバイトに応募した時から犯行を計画していた可能性も否定できません。

採用側としての失敗は、1)徹底した本人確認を怠ったこと、2)二人組まとめて採用するリスクを考えていなかったこと、でしょう。

外国人だからというわけではなく、やはり採用する際には本人確認、身分証の確認が不可欠です。今なら給与支払いにマイナンバーが必要なので、日本の人ならほぼ確実にチェックすることができます。一方、日本の居住者ではない外国籍の人なら、採用時にビザの確認を行うことが不可欠です。

また、仲良し二人組ということが、場合によっては悪い方向に働くリスクも認識しておくべきなのだと思います。