スーパーのセルフレジは有人のレジと比べて不正がある確率が高いのは当然です。払わずに帰ったり、商品の数をごまかして払ったりすることは簡単です。悪いことをしている人も必ずいると思います。
もちろん店の方もそんなことは承知です。色々と防ぐ仕組みは作っているものの、完全に防ぐことは不可能です。しかし、そんなトラブルを完全に回避するためにレジを全部有人にしたり、何人も警備員を雇ったりするコストを考えれば、損害が多少発生してもセルフにした方がトータルで安くなるという考えがあるのだと思います。
また、私が通っているスポーツクラブでは、昨年まではロッカー利用時に会員カードを鍵のところに差し込む方式だった仕組みをリニューアルして会員カードなしで使えるようになりました。完全フリー方式のロッカーだと一人で何個も使う会員がいるから、カードを必須にしていたようです。100円を入れて戻ってくるロッカーと同じです。
ところがですね…。このカードを入れることによりトラブルも多かったようです。大抵はカードを差し込むところの接触が悪くなり、鍵がかからなかったり開かなかったりして、そのたびに従業員が呼び出されていました。さらに会員カードがスマホ対応になってからは、ロッカーを使うためにわざわざフロントで仮カードを借りる必要がでてきました。これではスマホ対応にした意味がないですね。
そしてやっと最近、会員カードを不要にしたのです。これにより複数のロッカーを使う人がいるかも知れませんが、ごく少数でしょう。それを防ぐための従来方式で発生する従業員の作業を考えると、明らかに会員カード不要方式に軍配が上がります。それが業界でも話題になったのかは知りませんが、私が年数回行く別系列のクラブでも最近会員カード不要方式になりました。
完璧主義であり、あらゆる対策を立ててトラブルを回避しようとするのは素晴らしい日本の文化です。その一方で膨大なコストが掛かっています。これが生産性低下原因の1つにになっていることは明らかです。
そろそろトラブル回避のコストを大きく見直す時が来ているのかも知れません。