昨日は、英語の中でも「読む・書く」はAIで出来るものの、「聞く・話す」は人間が行う必要があることを書きました。

また、AIの台頭により無くなる職業の話は最近よく聞きます。何となく聞いていて現実味があり、分かりやすいから、そういうことが話題になるのでしょう。その一方で、職業別ではなくスキル別ではどうでしょうか?

私としては、こちらの方がもっと重要だと思うのです。

例えば人材紹介の仕事。適任者を見つけるのは、これまでは担当者の経験と知識でしたが、AIを使えば膨大なデータの中から企業ごとのニーズに合わせた適任者を見つけることは簡単です。多くの候補者の中から(色々な意味での)職務経験、資格をAIがスキャンし、採用会社の条件と照らし合わせれば、適任者を探すことができます。候補者が絞られた後も、採用側は求職者の経歴と資格などから自社のニーズに適合する人をAIで判定することが可能です。ベテランの人事担当者が、「この大学を出て、こういう経歴がある人は、私の経験上、優秀な人が多い。」などと言って判断することは不要です。

しかし最終的にその相手の人柄や職場との相性などを判断するのは人間にしかできません。人間による主観や感情が必要な部分です。そう考えると同じ人事という職業内でも不要になる能力、AIではカバーできない能力に分かれるわけです。

WEBデザインの仕事もしかり。

AIに指示をすればこちらの要望にあった良いデザインを瞬時に作り出してくれます。しかし、何をデザインするかまではAIが考えてくれません。また、出来上がったデザインが見る人の好みに合っているかは判断できません。やはり人間が行う部分です。

医療、法務、会計などの仕事も同じです。いずれも法律や過去の情報、諸条件を元に解決策を考えだすことはAIで出来るでしょう。しかしそれらの解決策が相手の人に本当に合っているか、その人に合わせて加味することはないかを判断することはできません。

これまでのように職業別ではなく、スキル別に必要・不要を考えることがますます重要になってきそうです。