革新的な商品、斬新なデザイン、これまでの常識を覆すような考え…どれも素晴らしいことですし、これらが世の中を変えてきたことは事実です。平凡な発想しかできない私にとって、こういうことができる人は心から尊敬します。
しかしその一方で、ホームページに関しては斬新なデザインが失敗することが多々あります。いや、成功することは滅多にありません。
なぜでしょうか?
例えば一般的な企業のホームページなら、左上にロゴがあり、右に問合せボタンがあり、その下にメニューバー(ナビゲーション)があるレイアウトが定番ですね。
弊社の場合もこんな感じです。

これが斬新なデザインを目指して作られた場合、ロゴが画面の真ん中に配置されたり、メニューバーが最下部に配置されたりということがあります。それはアイデアとしては面白いですし、インパクトはあるでしょう。しかし実際に使いやすいかと言えば別問題です。
多くの人はホームページを見て、目的の情報を探すときや次のページに行きたいときは、上部に行ってメニューをクリックしようと考えます。そしてそこにメニューが無い時は探さなくてはいけませんし、その時点で断念する人もいます。問合せボタンもしかりです。
スマホ版の場合も同じです。今は画面上部に三本線、四本線があるのをタップしてメニューを出すのが一般的ですね。これが違うデザイン、違うレイアウトなら、多くの人は迷うはずです。
いずれの場合も、定番ともいえるデザインをあえて変えたために斬新でインパクトは出たものの、問合せにはつながらないといういことが多々あるのです。
斬新性とユーザビリティは相反することの方が多いものです。ホームページを作るときは本来の目的をよく考えて進めることが不可欠です。