アメリカに行くとテレビCMや色々な広告で「No Hidden Cost」と書いてあるのを目にします。
直訳すると「隠れた費用なし」という意味で、つまり、「コミコミ価格。追加料金なし。」と言う意味です。
これが常套の宣伝の文句になるということは、つまり米国では知らぬうちに追加料金がかかったり、書いていないコストが発生したりということが日常茶飯事に起こり得るのでしょう。
日本の場合、そこまで想定外のコストがドンドン勝手にかかるというような取引は、それほど多くありません。まず、日本では一般消費者向けの商品は消費税を含めて表示することが義務付けられているため、後で税が追加になって驚くことはありません。また色々な物やサービスにおいてセット価格が好まれるため、コミコミ価格が浸透しています。例外的に高級ホテルや高級レストランなどで税は込みであってもサービス料が別になっていて、後で追加されることがあるものの、それ以外では何かの追加が発生することはあまり考えられません。
一方、先日私が参加したIT業者のユーザ会では、「ここは料金が明瞭で追加費用がないのが良い」と言っている人もいました。他社では色々と気づかないうちに追加料金が発生したり、従量課金などでいつの間にか高額になっていたという事も、もちろん起こり得るわけですね。
日本のB2B取引では、大抵の場合、買い手側は会社の予算をあらかじめ確保しなければいけません。そのため従量課金や、追加費用がドンドンかかるような取引ではなく、最初から値段がきっちりと決まっている取引にすることが、とても大切なのだと思います。