近所のドトールコーヒーショップでコーヒーを注文する際、レジ横に置かれたメニューを見るとサイズが「S、M、L」とあり、ご丁寧に「M」のところだけ大きく目立つようになっていました。Mサイズがオススメということなのでしょう。お客さんが特に何も考えなければ、自動的にMを注文するように誘導しているようです。

海外のネットサービスなどもよく見かけます。料金プランがエコノミー、スタンダート、ゴールド、プレミアなど4-5段階ある場合なら、大抵はスタンダードかゴールドくらいが大きく目立つようになっています。「Recommended」と表記してある場合もあります。

日本でも同じですね。「オススメ!」とか、少しカジュアルに「イチオシ!」とか書いてあります。

とても簡単なことですが、かなり効果があるはずです。

日本では寿司屋に入り、多くの人が「今日のオススメは?」と聞きます。あるいは初めて入るレストランなら、「この店のオススメは?」とか聞く人が多いでしょう。店側もそれをわかって、「本日のオススメ」などと書いてあることが多々あります。

もちろん、米国でも欧州でも同じことはあります。しかしマニュアル文化な日本の場合、特にその傾向が強いような気がします。日本では、答えがあらかじめ用意されておりその答えに従うという教育を受けてきたせいかも知れませんし、周囲と同じでないとだめ、他人と違うのが恥ずかしいという文化があるからかも知れません。「誰が何と言おうと、私はコレがいい!」と自分の強い意志で決めることは稀です。

マーケティングとしても、これを活用するべきです。

料金表はもちろんのこと、提案書や見積書でも複数の選択肢を出すのであれば、どれか一つに「お勧め」や「一番人気」などをつけておくだけで、お客様をスムーズに誘導することができ、素早い決定のお手伝いができるはずです。