私がまだ20代の頃だったと思います。米国の空港にあった送迎サービスの広告で、キャッチフレーズに「We are always on time!」(常に時間どりです!)と書いてあったのを見て、カルチャーショックでした。

日本だとあらかじめ予約したタクシーが時間通りに迎えに来るのは100%当たり前のことです。逆に、時間に遅れるということは、ほぼ考えられないでしょう。多くの場合、たとえ予想外の交通渋滞や事故があっても時間通りにきます。つまり、絶対に遅れないようにするため、そのくらい余裕をもって早く行動しているというわけです。私から見ても、そのくらいはプロとして当然のことだと思うのです。

ところが、実はそれは日本の文化であり、他国も同じではないというわけなのです。つまり、国によっては遅刻が当然(?)であるために、「ウチは時間通りに来るよ!」というのがウリになるのでしょう。もし日本で「ウチは時間通りです!」なんてキャッチコピーを出したら、ユーザから「当たり前だろう!」と言われそうです。

文化の違いですね。

そう考えると、反対に日本の会社が海外向けにビジネスをする際、「ウチは時間通りです!」とか「約束の日時を守ります!」というキャッチコピーが使えるということです。日本では時間通りが当たり前なので日本向けにには不要、というか、そんなことを書くと違和感がありますが、海外向けには時間通りが当然のことではなく、アピールポイントとなり得るわけです。

文化の違いを反映したキャッチコピーを考案することで、集客力が一気にアップするかも知れません。