この2週間、会う人、会う人、「暑いですね!」と言葉を交わしている気がします。それが挨拶になり、それ以外の挨拶が思い浮かばないのが実態…という気がします。
しかし考えてみたら、日本的にはこの一言で、「お互い仕事が大変だけど、頑張りましょう!」みたいな意味が裏側に込められていますし、さらにその奥には、「相手も自分も同じ苦労を共にしている。」という仲間意識みたいなものも感じることができます。言葉の奥に色々な意味を含む日本語らしい良さと感がえることもできるでしょう。
一方英語では、とにかくどんな場合でも最初の一言は「How are you doing?」ですね。もうこれは微動だにしない決まり文句といえます。ところが、その返事は驚くほど多種多様なのです。
I’m doing well.
I’m doing fine.
I’m well.
Everything is going well.
I’m doing quite well.
Doing great.
I’m good.
Can’t complain!
I’m okay.
All good!
Couldn’t be better!
Pretty good!
Not bad!
書いていけばキリがありませんね。
ただ言えることは、まず学校の英語授業で習った決まり文句「I’m fine, thank. And you?」という表現は、少なくとも私は一度も聞いたことがないということです。まあ英語としては合っているのですが…不思議です。
それから大事なのは、99%ポジティブに答えているということです。多少元気がなくても、多少調子が悪くても、相手に対して最初から弱いところを見せてはいけないのです。少し強気に、少し虚勢を張るくらいがちょうどいいのでしょう。これは多民族国家、狩猟民族などの背景を考えると納得です。
言葉は文化を反映します。
単に表現を丸暗記するだけでなく、その裏にある意味や背景まで考えると、ぐっと面白くなってきますし、海外ビジネス、海外マーケティングにも役立つに違いありません。