以前、私自身は明朗会計を常に要求するタイプでした。例えばバーで会計時にいきなり5000円とか言われると「明細見せて」と言っていました。お金がもったいないというより、何かを上乗せされたり適当に計算されたりするのが大嫌いで、常に計算根拠を知りたくなるのでした。
しかしですね…。よく考えてみたら、明朗会計って一体何でしょう? 例えばバーで明細が「お通し400円、ビール800円x2、カクテル1,200円、ブランデー1,800円」だったとします。するとちょうど5,000円なので、それで満足するかも知れません。でもその1品1品の値段って、どうやって計算していますか?仕入れ値+50%とか、そんな明確な方程式があって決まっているものではないでしょう。
大抵はオーナーや店長の独断で、「これは手間がかかるからxx円」と決めています。合計金額はそれの積み重ねに過ぎません。だとすると、「この人は沢山飲んだので5000円」という計算と、何ら変わりはないのです。 さらに!モノの値段は常に需要と供給で決まります。提供側が「コストと利益で合計5000円の価値がある」と値付けするのは正当ですし、受ける側も「楽しんだし、5000円の価値があった。」と思えばそれで成立します。そこで1つ1つの価格を出すことに何の意味があるでしょう?
通常、ドンブリ勘定というのは悪い意味で使われるのですが、いい意味でのドンブリ勘定もアリだと思うのです。