そもそも「タイパ」って言葉、私は最近まで知りませんでした。タイムパーフォーマンスの略だそうです。若者語です。コストコパフォーマンスの略「コスパ」は最近よく使われるようになったので、その派生でしょう。もちろん和製英語です。

「この長時間会議、タイパ悪いですよ!」とか、「無駄な資料作りに時間を使うのはタイパが悪い!」とか、そんな使い方をします。

面白いのは、若者がこのタイパを意外と重視しているということです。渋谷を当てもなくふらついたり、飲んだくれたり、電車の中でスマホゲームに熱中している割には、タイパを気にしているのですね。不思議です。

一方、中高年のサラリーマンはタイパを気にしない人が多いように見えます。これまで終身雇用が大前提で会社に勤めていた上、毎晩終電ギリギリまで残業することが習慣づいていたなら時間を効率よく使うという発想に欠けてしまうのは当然です。むしろ残業禁止で17時キッチリに退社しなくてはいけない現代の若者の方が時間を効率的に使うことを重視するのは理解できます。

残業禁止、時短の賛否はともかく、タイパを重視して仕事することにより、世界的に最下位にある日本の生産性を少しでも改善することにつながるはずです。

若者だけでなく会社として経営指標、仕事の評価などにタイパを重視することは、今の時代とても大切なのかも知れません。