日本政府観光局によると海外から日本へ入ってくる旅行客(=インバウンド)は昨年12月時点でコロナ前の108%になったそうです。コロナ前の水準まで回復し、さらに上回ったというわけです。また日本国内を旅行する人も、ほぼ100%まで回復しています。ところが日本から海外へ行く人は63%までしか回復していません。
つまり、日本から海外に行く人の数が目立って減っているということが言えます。
恐らく、コロナ禍で「海外=怖い」というイメージが出来てしまい、いまだ払拭されていないのでしょう。加えて、急激な円安により海外旅行のコストが飛行機代、ホテル代、食事代共に急騰したことも大きな要因です。多くの人が国内志向になっているわけです。
そのためかどうかは不明ですが…旅行だけでなくビジネスにおいても、なぜか最近、海外展開をめざす企業が減少しているような気がします。こちらは統計データが見当たらないものの、実感として減った気がします。
もしかすると、海外旅行の減少と同時にビジネスの海外展開までも意識として後退しているのではないでしょうか?
旅行と違い、円安になると輸出したり海外で物を売ったりするには大きく有利になります。テレビなどで「ハワイではハンバーガーが5,000円!」なんてやっているのを見ると、私は「チャンスだ!」と思います。日本で1,000円のハンバーガーがハワイで5,000円で売れるのであれば、多少無理してでもハワイで売った方が得なのは明白です。
これを良い機会だと捉え、日本市場の景気回復を待つことなく海外展開するのは一つの有効な経営戦略だと思います。