久々にそんな言葉を聞きました。20代の頃に時々言うことがありましたが、それ以来かも知れません。
正論野郎というのは、何でも正論を振りかざす人のことです。
「歩行者でも赤信号を渡ると違反だよ。」
「制限速度は1キロでもオーバするのは違反だよ。」
と言って、正論ばかりを主張する人がたまにいます。一流と言われている大学を優秀な成績で卒業した人、社会人になりたての人に多いかも知れません。学校の中、勉強の世界では常に正解が存在し、その正解を選ぶことが「優秀」だったから仕方ないのです。
でも実際問題として、赤信号を1回も渡ったことがない歩行者は(ほぼ)いないでしょう。100km制限の高速道路で1キロオーバーで捕まる話は聞いたことがないですし、20km以内なら大半のお巡りさんは大目に見ているという話を聞いたこともあります。
ビジネスの世界では、もっと正論が通じません。会社内で、「本来これば正しい。」「こうあるべきです。」と下っ端が言ったところで、上の人が「ダメだ。」と言ったらそれで終わりです。取引先に対してもしかりです。むしろ「こうあるべき」が通じないことの方が多いのではないでしょうか。
もちろん違反をしていいというわけではありませんし、ルールや原則は正しく理解しておくことは不可欠です。その上で、どこまでなら妥協できるか、どこまでなら許されるか、そしてどこまでなら譲るべきかをキッチリと判断することが大切なのだと思います。