もちろん、そんなことはありません。

確かに、例えば電子部品などでミリどころかマイクロ、ナノの単位まで正確に作れるのは日本が得意とするところですし、世界的にも高く評価されているのは周知の事実です。しかし、だからといって他の国がすべて大雑把かといえば、決してそんなことはありません。

外資系に勤めていた時、お客様に出す資料で行間や行頭が揃っていないことを注意すると、「シュウイチは細かすぎるぞ。日本人だけだ。」などと言われたことがありました。それ以外にも、「日本人は細かすぎる。」と平気で言う人がよくいます。

では、欧米の一流企業が出すレポートは行間や行頭がバラバラでしょうか?欧米のホームページは、みんな余白が不揃いですか?英字新聞、英語書籍はどうでしょう?

絶対にそんなことはありません。いや、企業どころか個人店舗でも同じです。米国やヨーロッパのレストランにある手書きのメニューで文字がバラバラだったなんてことは、記憶している限り、ありません。スペルミスだって0ではありませんが、滅多に見ません。

文化的に、特に日本が細かいことにうるさいのは確かです。しかし欧米だって、ビジネスの上では正確さが要求されることは日本と何ら変わりはありません。少なくとも、一流と言われる企業やトップビジネスマンがスペルミスだらけの文章を出してきたり、行間も行頭もそろっていない資料を作ることは考えられないでしょう。

結局、違いがあるのは国ではなく、その人にプロ意識があるか否かだと思います。