東京や大阪など大きな街の中に、なぜか店がコロコロと入れ替わるところが時々あります。
「あれ?ここって前はラーメン屋だったところでは?ラーメン屋だって半年前にできたばかりなのに、もう入れ替わったの?」というような話が頻繁にあります。そういうところって、なぜか半年~1年くらいで店舗が変わり、どの店舗も長つづきしないでまた入れ替わってしまいます。店の方だって膨大な時間を使って出店計画を考え、ビジネスプランを立てて、準備して、莫大な費用をかけて店をオープンしたハズです。それが半年で撤退となるのは、どういうことでしょうか?
以前、飲食店の経営者から聞いたのは高い家賃が予想以上に負担になるということでした。店の業種や売り上げ規模などによりますが、都心の一等地で店舗を持つためには、毎月莫大な家賃が必要です。場合によっては売り上げの大半を家賃に使い、残りを辛うじて従業員に払い、利益が残らないということも多々あるわけです。そして税金や社会保険も払っていては、「俺は一体誰のために働いているんだ!?」ということになってしまいます。もちろん飲食店であれば光熱費に加え、各種器具などのリース費用もバカになりません。それをカバーするためには、ちょっとやそっとの「人気店」くらいでは厳しいのでしょう。
そんなことは開店する前から分かっているはずなものの、やってみると想像していた以下にしかお客さんは入らないのに、想像していた以上に負担がズッシリと重く、耐えられなくなってくるというのがお決まりのパターンなのかも知れません。
特定のところで特に入れ替わりが激しいということは、その場所での集客は見た目よりも厳しく、その割には家賃が安くないということなのでしょうか?
例えば渋谷で駅から5分の立地でも人通りが多いところと少ないところがあります。同じくらいの人通りであっても年齢層が違うこともあります。もちろん1本裏に入るだけで全然違いますし、信号の有無、周りの店舗などによっても全然違います。しかし家賃はそこまで大きく異なりません。
見通しが甘かったといえばそれまでですが、事前にすべてを見通して予想外のことが一つもないことなんてありえないものです。
どんな商売でも同じです。