日本で「海外」といえば自動的に日本以外の国、つまり外国を指します。日本が完全に独立した島国なので、文字通り海の外に出ればすべて他国なのです。

日本語の「海外」と全く同じ表現は英語でいうと「Overseas」ですね。自動翻訳を使うと日本語の海外はほぼ確実に「Overseas」と訳されます。

ところがですね…。

国によってこの使い方と意味が異なってくるのです。例えばヨーロッパ。英国は日本と同じく島国なので「Overseas」といえば、ほぼ外国です。一方、ドイツやフランス、イタリアなど欧州大陸の中はすべて陸続きなので、Overseas=外国ではありません。ドイツにとってフランスは外国ですが、「Overseas」とは呼ばないでしょう。

アメリカでも同じです。私がアメリカの人に聞いたところでは、「Overseas」 という言葉は使うものの、陸続きの隣国であるカナダやメキシコのことは「Overseas」と呼ばないそうです。面白いですね。

海外=外国という考えは、あくまで日本や英国など一部の島国であることを正しく認識し、英語化するときは十分に気を付けなくてはいけません。