Google検索広告などの有料デジタル広告を出すと、色々な効果が数値となって表れてきます。効果が目に見えるのは、デジタル広告の大きな長所の1つです。アナログ広告では難しいでしょう。
その指標は実に多種多様ですが、例としては以下のものがあります。
- 表示回数
- クリック回数
- クリック率(クリック回数/表示回数)
- クリック単価
- 総コスト
- コンバージョン(購入、問合せなどの件数)
- コンバージョン率(コンバージョン/クリック回数)
もちろんコストが低くて、コンバージョンが多いのがベストですね。それ以外の指標としては、クリック率は高いほど広告がわかりやすく魅力的に作られているということですし、クリック単価が低いほど広告が上手に運用されているということでしょう。これらを総合して、広告の効果や運用成績を判断します。
こうやって、あらゆる成果を数値化して客観的に判断できるのは、間違いなくデジタル広告の大きな長所だと思うのです。
その一方で見落とされがちなのが、数字に表れない効果です。
その一つにブランド認知があります。
上記の指標で見ると、広告の表示回数が多く、クリック数も多いのに対してコンバージョンが低いということもあります。その場合、費用をかけた割には売り上げにつながらなかったと酷評されることが一般的ですが、必ずしも、「低コンバージョン=成果がなかった」というわけではありません。表示が多く、クリックが多ければ、それだけ多くの人の目に触れたということであり、多くの人が広告に表示されているブランド名や商品名を認識してくれているはずです。それらの人は、たとえその場で問い合わせや購入にはつながらなくても、その後にまた思い出してくれる可能性もありますし、実店舗に行って買ってくれることもあります。数値には現れなくても、それは立派な広告の効果なのです。
考えてみたら、テレビ広告だって街頭広告だって同じですね。いずれもその場で即購入や問い合わせにはなりませんが、ブランドや商品名を認知してもらう効果があるのです。コカ・コーラのテレビCMを見て、その場で買う人は0、つまりコンバージョンは0ですが、だからといって広告は効果がなかったということはありません。
デジタル広告は色々なことが結果として数字に表れて非常に便利な反面、それらの数字に出てこないことを見落としがちです。短期的な成果、数字だけにとらわれず、もっと幅広く、もっと長期的な視点で判断することも大切なのです。