「ウチは人が足りていない!」を口癖のように言っている人がいます。いや、「人手は十分に足りているか?」と聞かれると、多くの人が「足りない!」と答えるに違いありません。

帝国データバンクの調査によると、2024年10月に51.7%の企業が「人手不足」と回答しているそうです。(1万社以上から回答を得ている調査ので、信頼性が十分に高い内容です…。)

帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2024年10月)」
https://www.tdb.co.jp/report/economic/20241113-laborshortage202410

調査結果を見る限り、コロナ後によく言われている「史上最高の人手不足」「かつてない人手不足」というのは違いますね。このデータでは過去最高は2018年11月ですし、それと同じくらいのことが前後にあります。

そして…!
これは私の持論ですが、「人が足りない」というのは「時間がない」「忙しい」というのとまったく同じで、常時あることなのです。「人が足りない」と言われて10人追加すると、また1か月後には「人が足りない」と言い出すでしょう。でも実は元々10人少ない状態でやっていた仕事量と何ら変わっていないものです。10人追加し、更に10人追加したって同じでしょう。

そうではなく、人手不足と感じるのであれば業務を改善することが最優先です。飲食だって企業だって、私が外から見ているだけでも明らかに非効率的なことが山ほどあります。レストランの配膳を見たって、「こうすればもっと早いのに…」と思うことが毎度あります。会社の事務だってしかりです。

AIやロボットを活用するどころか、パソコン、スマホの初歩的なことすら活用されていない店や会社がほとんどです。メールのやり取り1つとっても、改善すべきことが多々あります。

人手不足のせいにする前に、OECD加盟38カ国中30位という世界屈指の低い生産性を改善することが優先です。