日本のパスポート保有率が20%を切ったというニュースを聞いて私が驚いたのは、わずか4年前です。その後、さらに低下し、2022年以降は17%になって現在にいたるそうです。つまり、6人に1人しかパスポートを持っていないということです。(データ:外務省旅券統計)
これって、どう思いますか?
ちなみに米国は42%、カナダは75%、イギリスは74%です。(データ:米国パスポート局、カナダ、イギリス統計局)欧州各国も軒並み70%台です。
もちろん欧州は陸続きで隣国に行けるので日本とは利便性が違うかも知れません。しかしイギリスは島国ですし、欧州各国もEU圏内であればパスポート不要です。米国やカナダは陸続きといえども規模と距離を考えると日本から飛行機に乗ってアジア各国に行くより大変です。
なのに、なぜ日本だけがこれほど低いのでしょうか?
もちろん2020年以降はコロナの影響で出国者数が大幅に減少したことは大きな要因です。しかしその後、インバウンドは過去最高まで回復しているというのに、出国者数がいまだ回復していないのも事実です。またパスポート保有率はコロナ前の2019年ですら23.8%だったので、他国と比べると著しく低いことは間違いありません。
「海外旅行は高い」「危ない」という理由だけでなく、「興味ない」「自分は国内で十分」という内向きな人が多いのでしょう。特に若い世代で海外旅行経験がない人が一定数いるのは嘆かわしいことです。
グローバルの時代、こんなことではますます世界から取り残されてしまいます。