随分前に、大手のファーストフードだかコーヒーチェーンだかが、場所によって値段を変えると言う戦略を発表し、話題になった記憶があります。

またつい最近、別のチェーン店が同じことを発表して再び話題になりました。

私としてはこれはすごく当然のことだと思います。

当たり前ですが、土地の価格や家賃は場所によって違います。同じラーメンを一杯食べるにしても、田舎の店で食べるのと渋谷の店で食べるのとは値段が違います。なのに、チェーン店が全国共通価格ということ自体が矛盾しているのです。

ところが、その一方で別の考えもあるようです。

都心に店があれば、家賃は高くても1日あたりの来客数が田舎の店と比べると何倍も多いわけですね。それだけ売り上げが見込めるのだから高い家賃はカバーできるというわけです。わざわざ値段を高くしなくても、家賃に見合うだけの売り上げが達成できるという理屈です。これもある意味正論でしょう。

ただ、私の推測に過ぎませんが都心でたとえ集客ができたとしても、それを上回る位の家賃を払わなければいけない店が多いのではないでしょうか。そう考えると、都心店は高い家賃に見合うだけの集客をした上で、さらに単価を引き上げる必要があるわけです。

しかも、あくまで十分な集客ができることが前提です。万一集客ができなかったら、即アウトです。

都心の一等地での商売は、決して楽ではないと思います。