私が子供の頃から社会人になってしばらく経つまで、「わからないことは聞きなさい」と教えられてきました。少しでも疑問に思ったことやわからないことは、子供の頃なら親や学校の先生、社会人になってからは先輩や上司に聞くのが良いとされていました。質問を沢山する生徒、質問を沢山するサラリーマンが良いとされていたのです。質問力が大事といわれていました。

ところが時代は変わり、わからないことはすべてネットで調べられるようになりました。特に対話型AIが爆発的に普及しだし、対話形式で質問に対する適切な答えをAIが返してくれるようになりました。誰かに質問する機会は、ほとんどなくなってきた人も多いかと思います。

ネット以前の時代なら何かを調べるのは膨大な時間が必要だったのです。本を読んだり図書館に行って調べるなら何時間もかかったので、人に聞いた方が圧倒的に早かったわけです。今なら1分もあれば、ネットで大抵のことは調べられます。人に聞くより格段に早いでしょう。

一概は言えませんが、私と同世代より上の人は、昔の癖で何かあればすぐに聞く人が多いようです。パソコンのエラーなんて大抵はネットで検索すれば数分で解決するのに、人に聞いてしまうのです。一方、若い世代ほど自分で検索する癖がついているので、聞かずに即検索して、問題解決します。

もちろん人に聞くことでコミュニケーションが生まれ、付き合いが生まれ、人間関係が構築されることも事実です。しかしすべてを総合して考えると、やはり検索する方に軍配が上がります。

今の時代、大切なのは質問力でなく検索力なのです。