ここ1 -2年、東京や大阪の地下鉄で急速にクレジットカードのタッチ決済による乗車が普及してきたように思います。
クレジットカード乗車とは、タッチ決済対応タイプのクレジットカードがSuicaやPASMOなどの交通系ICと同様に使えるという優れものです。
まだすべての改札がそれに対応しているわけではありませんが、随分と増えてきたようです。このまま行けば100%対応可能になる日も遠くないでしょう。
ところがですね。その一方で、大きな懸念点はあります。
クレジットカードで改札を通ると、つまり使った人のかなり詳細な行動履歴がカード会社に伝わるということです。もちろん既にカード会社はどこの店で何を買ったか、いくら使ったかという情報はこれまでも把握していました。
今回は更に改札を通った情報まで把握できるため、所有者が通った経路、何時何分にどこに行ったかまで細かくわかるようになります。買い物にカードを使わなかった時ですら、行動履歴がカード会社で全て把握さできるのです。カード会社にとってはその人に対してピンポイントな営業をかけることができるので、とても便利になるでしょう。いや便利どころか、もしかすると、喉から手が出るほど欲しい情報だったかも知れません。
その反面、ユーザにとっては全行動クレジットカード会社に把握されてしまうと言うことになるのです。ここに大きなプライバシーの問題も発生します。
ただし、そもそもスマートフォンを持ち歩くだけで行動履歴がGoogleなどに伝わっているわけです。そう考えると、カード会社に移動情報が伝わる程度は許容範囲なのかもしれません。
テクノロジーが進化し色々なことが格段に便利になるにつれ、プライバシーの保護がますます問題になってきそうです。