先日友人が稟議書の話をしているのを聞き、まだ日本に稟議書が残っていることを知って驚きました。まあそういえば、写真のような枠がついた書類は今でも時々目にします。これに下の人から順番にハンコを押していく仕組みです。一番下の人が右、偉い人が必ず左にあります。そして最後に一番左の人がハンコを押すと、最終決定されるというわけです。

ネット、スマホ、クラウド、AIの時代と世の中が目まぐるしい勢いで進化している一方で、大企業ではまだ昭和時代のやり方がそのまま残っているのは滑稽なことです。稟議書はクラウドツールを使って効率化しようという発想もないのでしょうか?

そもそも、この稟議という制度自体が「和を以て貴し」となす日本文化の象徴です。これが良い方向に働き戦後の高度成長があったのは事実です。しかし急激な変化に即対応することが必要な今の時代にこの方法では出遅れてしまうのは間違いありません。急転換もできないでしょう。

また若手に責任を持って仕事をやってもらうことは、このやり方ではできません。さらに、これまでになかった新しいことを進んで立案させたり企画させたりするのにもネックになります。

新しい時代に対応するためには、やはり新しい体制と新しい方法が不可欠なのです。