サイバーセキュリティ対策の専門会社である米国Imperava社のレポート*によると、ネット上のトラフィックの51%はロボットによるものだそうです。
世の中、これだけ多くの人が朝から晩までネットを使っているというのに、それと同じくらいのレベルまでロボットがネットを使っているというのは驚きです。
さらに、ネット上のトラフィックの37%は悪質なロボットによるものだそうです。クリック数や閲覧数を増やすための機械的なアクセス、ロボットが自動発信するスパムなどもこのうちでしょう。
そういえば、数か月前に自社ホームページに海外広告から流入してくるユーザのアクセス解析を行った際、アジアの特定地域からのアクセスが非常に多いのもかかわらず、その地域からの問い合わせが0件であることを発見しました。恐らく何らかのロボットによるアクセスだったのでしょう。広告はクリックだけで課金されてしまうにもかかわらず、その地域からのアクセスが成果につながる可能性は極めて低いため、その地域への広告表示を一旦ストップしました。
また最近ではホームページに掲載している問合せフォーム経由での営業メールがとても多くなってきましたが、これも半数はロボットによる自動送信であることが推測されます。試しに「フォーム営業 ロボット」と検索すると、その代行サービスがずらっと出てきました。世の中では当たり前のように普及している様子です。この場合はフォームにGoogleが提供しているreCAPTCHA(よくある「私はロボットではありません。」という認証)をつけることにより、数を減らすことは可能です。ただし最近ではAIツールなどが使われており、この認証すら通過することも多いようです。
いずれにせよ、これだけロボットによるアクセスが増えているのだから、自社ホームページやメールがアタックされる可能性もかつてとは比較にならないほど高くなっているわけです。乗っ取りなどの被害にあわないよう、常にセキュリティ対策を万全にしておくことが不可欠です。
(*Imperava -2025 Bad Bot Report)