当社ではインバウンド集客を目的とした海外向け英語SEOをいくつか手掛けています。
そんな中、ホームページに載せる日本の観光ガイドの文章を書きながらふと気づいたことがあります。オススメ観光地を選ぶ際、英語版Googleを使ってネット上で色々検索するものの、どうしても日光や京都、富士五湖など超おなじみの観光地に選択が偏ってしまうということです。
ウェブマーケティングの仕組みから考えると、これには理由があります。
人が多く行く観光地の情報は、当然ネット上でも口コミとしてあふれます。そうすると、例えば「日本の観光地」というキーワードだけで検索した場合、それらの人気観光地が自動的に上位をしめてしまいます。それ以外の場所を探すのが難しいでしょう。そうすると、日本の情報を探している観光客で初心者であれば、とりあえずその場所を選びますね。
そうして日光や京都に行った人たちが、「楽しかった!」という情報をネット上に出すと、またそれを見た人が来ることになります。こうしてどんどんと膨れ上げってくるのです。反対に観光客が滅多に行かないような場所は、ネット上に情報があふれることもなく、ネットで見つけてもらうことも滅多にありません。いつまでたっても人が来ないままになってしまいます。
コロナ以降、これらの人気観光地に急激に観光客が来るようになりオーバーツーリズムが問題になっていますが、その背景はネットの仕組みからもこうして説明ができるのです。これにより今後ますます加速度的に増えてくるのは想像に難くないでしょう。
集客する側も同様です。一点集中を分散させるために色々な穴場情報をだそうとするものの、ネットでは誰も知らない地名は検索されないので、多くの人に見てもらうためにはやはり人気観光地について書くしかありません。そうすると、さらに人気観光地のオーバーツーリズムに加担することになってしまいます。
ネットの仕組みからも特定地域への集中を避けるのは残念ながら困難なのです。