「半分サイズの化粧品」という広告を渋谷で見て、とても日本的な気がしました。

別に日本以外の国に無いわけではなく、欧米にもあるとは思います。しかし、物をとても大切にする日本の文化に合わせ、日本では多くの商品に小さいサイズを用意しています。

例えばレストランでご飯は普通サイズ以外に大盛りがあり、小盛りがあり、場合によってはさらに小さなミニサイズとか、ひと口サイズといったものもありますね。最近のファミレスやチェーン店などではご飯だけでなく、各料理に一回り小さいサイズを用意しているところもあります。スーパーマーケットに売っている野菜は半分サイズはもちろん、物によっては1/4サイズ、1/8サイズ、さらに一人用サイズなどがあります。

これらを他の国で見ることは少ないでしょう。

米国では量が多い方が良いという文化が強いですが、あれは食べ物を残しても良いという習慣があるためのものです。中国でも同じです。ヨーロッパでも多くのところで同じでしょう。

一方、食べ物を残すことをよしとしない日本では、大食いの人以外にとって大きすぎるサイズは、むしろ嫌われる傾向にあります。それより少量で多種類並べる方が好まれることが多いと思います。

そういえば以前イタリアから来た友人が、「日本料理が苦手なのは、どれも小粒な料理ばかりで食べてもても満腹感がない」と言っていました。

これは私たちには考えにくいことですね。

国によって文化が違い、それに合わせたマーケティング戦略を考えることが大切だとつくづく痛感します。