このネタ、世の中的によく話題になっていますし、私もとても興味があるので当ブログでも何度となく出しています。今回のは8月に行われた東京商工リサーチの調査結果*によるものです。調査は日本の零細企業から大企業までを含め6000社以上を対象に行っているので、ある程度の精度があると思われます。
これによると生成AIを活用していると答えた企業は、全体のわずか25%に過ぎなかったようです。米国で同じ調査をやると80から90%になるので、いかに日本の会社が遅れているかということが、これだけでもわかるでしょう。
活用している業界は情報通信業がトップだそうで、これはおそらくネット系企業等がこの業種に含まれているからだと推測できます。ただ、それでも業界の中で利用率が56.7%というのだから、お寒い限りです。
そして面白いのは、「活用できていない理由」として55%もの企業が回答してる内容が、「推進する専門人材がいないから」ということです。これって結構、笑えますよね。生成AIは全くの素人でも簡単に使えるのが特徴です。
もし今の時代、スマホを活用していない会社があるとして、その理由を聞かれ「専門人材がいない」と答えたら笑われるでしょう。それと同じレベルの話なのです。こう答えた会社は使おうともしていなかったということがよくわかります。
新しいことを避け、現状維持に努めようとしている人たちが日本に多いのは、とても残念です。しかし、その一方で、日本は他国に先駆けて新しい技術を積極的に取り入れ、あっという間に普及させたことが歴史上何度もあります。世界に先駆けた高速ネット回線の普及、スマホの急速な普及などは良い事例でしょう。
今始まったばかりのこの分野で、これ以上日本が世界の先進国から遅れないことを祈るばかりです。
(*東京商工リサーチ2025年「生成AIに関するアンケート」調査)