昨日キャリアアップのことを書いていて、ふと思ったのですが、(というかいつも思っているのですが、)欧米式のように自分の専門分野でより上を目指していくというの考え方は古くから続く会社文化に合わない気がします。
その理由は、何といっても万能選手を良しとするジェネラリスト志向でしょう。
日本の企業、特に古くからある大企業の場合は新卒を採用し、その人に色々な仕事を経験させて会社全体のことを把握させ、自社に合った企業人を育てていくというのが一般的な方法です。そのため、1つの職務に特化したスペシャリストが育ちにくい環境があるわけです。(参考:2024年11月6日記事「メンバーシップ型とジョブ型」)
一方、欧米や日本の新しい企業では、何かの専門分野に特化したスペシャリストを採用したり、育てたりする傾向があります。例えば経理のスペシャリストや営業のスペシャリストです。これらの人はその企業ではなく、その職種に特化しているため、会社が変わっても比較的スムーズに仕事をこなすことが可能です。それにより、さらに経験を積み、自分に磨きをかけ、実績を残し、キャリアアップを実現することができるのです。
旧態依然としたジェネラリスト養成型の企業に長年いると、その会社内で徐々に昇格したり徐々に給与アップしたりという意味でのキャリアアップは可能ですが、他社に移って一気にアップするという欧米式のキャリアアップは難しいものです。