これはよく言われていることですし、私自身も常に痛感していることです。このブログにも何度か書いてるでしょう。
日本を始めとし、アジアのいくつかの国では自分を大きくへりくだるのが美徳という文化があります。日本では、例えば何かプレゼントをするときに、「つまらないものですが」と言って渡すのが典型的な例です。
本当はとても良いものなのですが、それをへりくだって「つまらないもの」と言っているわけです。でも欧米の人は理解できません。これを英語に直訳して使ってしまうと、相手方は「なんでつまらないものを俺にくれるんだ?バカにしているのか?何か恨みでもあるのか?」と感じられてしまっても仕方ありません。
自己紹介の時も同じです。特に講義などを行う前に、「自分には知識不足ですが。」とか、「経験が浅いのですが。」とか、「お聞き苦しい点もあるかと思いますが。」とか、へりくだって言うことが多々ありますが、英語でそれをやってしまうと、「じゃあこの人の話は聞く価値がないな」と思われてしまいます。
日本では、特に英語に慣れていない人がやってしまいがちなミスでもあります。「私は英語が下手なので、ゴメンナサイ。」とか「上手く話せませんが」とか、連発して言ってしまうことが多々あります。これも上記同様、日本的には謙遜なのかもしれませんが、英語圏の人に言ってしまうと「じゃあこの人とは付き合わないほうがいいな」。と思われても仕方ありません。
そもそも、英語を話す人の中でネイティブスピーカーは2割程度です。残りの8割は私たちと同じくネイティブではないのです。もちろん、全員の人が上手なわけはありません。でも多くの国の人たちは、自分が下手だと言うことを前置きで入れることはありません。下手でも当然であるかのように、堂々としゃべるものです。それに対して相手が「へたくそ!」などと言うことはなく、思われることすらないでしょう。
海外ビジネス、特に他国籍を相手にするビジネスでは、必要以上のヘリくだりは大きな失敗につながります。