先日お会いした人の会社は、最近海外に支社を出したそうです。その海外支社では、現地のお客様を相手にするのではなく、そこに進出してきた日本企業を主に相手にしているようです。まあ、これは日本企業の海外拠点によくある話です。
海外拠点を持つことにより、日本の重要顧客の現地サポートができることに加えて大きなメリットがあるそうです。
それは、日本では普段会ってくれないような大企業の偉い人たちと簡単に会うことができるということです。会って話をするどころか、食事に行ったり飲みに行ったりすることも可能です。
なるほど…確かにそれは私自身の経験からもわかります。
ニューヨークやロンドンなどの非常に大きな都市を除き、大抵、海外の都市では日本企業の数もそれほど多くなく、また現地にいる日本人の数もそれほど多くないために、小さな日本コミュニティが出来上がるものです。で、そのコミュニティの中の人たちは、立場的に共通することが多いため、会社名や立場を超えて仲良くなることがあります。日本にいれば立場が大きく違ったり、ライバル同士だったりするので決して話すこともない人たちです。
これって戦略としてありですよね
日本で直接会うことができないのなら、現地で交流を深め、その人たちを通して会社同士の付き合いを始めるのです。そうすると、これまでコンタクトがなかった日本の本社同士も近づくことができるかも知れません。そうやって大企業との取引を進めていくという戦法は利にかなっていると思います。
海外進出と聞いて誰もが思いつくこととは大きく乖離しているかもしれませんが、これも立派な海外進出戦略のうちだと思います。
