まだコロナの前、東京オリンピック2020を目前に控えてインバウンド旅行客が急激に増えてきた頃に海外から日本に来た私の友人が「海外の超一流セレブが泊まるような本当の最高級ホテルが東京にはない」と言っていたのを思い出します。
東京で「最高級」と呼ばれているホテルは日系の古典的な御三家(帝国、オークラ、オータニ)や外資系の高級ブランド(リッツカールトン、コンラッド、シャングリラなど)くらいで、いずれもスタンダードな部屋ならオフピークで5-7万、通常時でも10万円程度で宿泊できます。一般の人でも晴れの日に少し頑張って背伸びすれば泊まれるレベルですし、各種割引などを使って「自分へのご褒美」とか称してOLさんや若いサラリーマンが使うこともあります。しかし海外の大都市にある最高級ホテルは20万円以上とか、そんなレベルなのです。なので、一般客は皆無、本当に選ばれた人たちのみが使えるというものなのです。
それが先日、(私が知る限り)東京にも初めてそのレベルのホテルが登場して話題になりました。ちょっと調べたところオフピークの一番安い部屋で28万円、通常で40万円前後というレベルです。海外の超一流セレブや大富豪をターゲットにしているのは明らかで、日本の一般サラリーマンは背伸びしても無理でしょう。いや、サラリーマンだけでなく、日本でも大企業の社長さんやオーナー、偉い政治家ならお金はあるものの、世間の目が気になって実際に泊まるのは難しいかも知れません。そう考えると芸能やファッション関係のトップなど、お金があり、しかも派手な生活をしても許されるごく一部の人に限られそうです。
このレベルのホテルがどのくらい定着できるか注目したいところです。