日本の大学を出た新卒や日本企業に長年勤めていた人を中途採用する際に送られてくる履歴書って、大抵は決まった形式があり、決まったことが書かれているだけです。定型フォームの場合は本当に学校名と資格が列記してあるだけですし、中途採用の時だって、最近増えてきた職務経歴書という自由形式の記述も添付されるものの、それも模範解答のような文章ばかりです。
ところが一方、海外から日本に来て数年程度の候補者の場合、その履歴書って実に個性的で面白いのです。
フォームがなく白紙を使って本当に自由気ままに色々と記述している人も沢山います。また事前に入れ知恵(?)されて日本式のフォーマットに書いてくる人もいるものの、その書き方は日本的に統一されておらず超バラバラです。手書きの人も沢山います。面倒なので必要最小限のことだけパッと書いた人、とにかく自分をアピールしたくて丁寧に経歴を説明して書いている人、字が上手い人、下手な人…どの人も模範回答なんてなく、100%個性を反映しています。
もし会社が古い日本企業でも大変革を目指しているとか新分野を開拓を狙っているとかなら、こういう人を個性で判断して選考するのは面白いでしょう。日本の教育を12年受けてキッチリと型にハマった人とはまた違う、個性的な人を企業に迎えることができます。
しかし実際問題として、まだ定型的な模範解答を良しとする文化が根強い日本的な大企業にとっては、個性で人を判断して採用することは難しいかも知れません。