これはいつも悩むところです。
提案や見積もりを作るときに、相手にとって一発で分かるように「すべてまとめていくら」という料金にするべきか、項目ごとに細かく料金を書いて出すべきかという選択です。
往々にしてB2C、つまり個人向けの提案だとまとめていくらという合計を最初に示した方が分かりやすいでしょう。一方B2B、つまり法人向けの提案なら多くの場合、項目ごとの詳細が必須です。個人ならよくわからないので「おまかせ」を好むかも知れませんが、B2Bなら相手もプロであり、必要項目だけを厳選して選びます。また、社内稟議でも「まとめていくら」では通らないでしょう。
あと、日本向けか欧米向けかの違いもあります。日本では文化的にセット価格を好む傾向があります。飲食店では単品より「ランチセット」「定食」「コース料理」が圧倒的に多く注文されますし、物品を買うときでもパック料金が好まれます。一方、欧米ではレストランでもアラカルトで注文する人が多いようです。
そういえば、以前フランスの会社に勤めていた時、フランス人の上司から「見積もりに合計は書かなくていい。」と言われたことがありました。合計を書くと高く見えるからというのが理由ですが、必要項目のみを選ぶという欧米の習慣もあるのでしょう。日本で見積もりに合計を書かないということは考えられませんね。
ちょっとしたことでも文化の違いを考慮することは大切です。